Research Opportunities for UndergraduaTEs
理工学部・学部学生が最先端の研究に参加できるプロジェクト

Project lists

2021年度春学期(今学期)
研究テーマの詳細については各教員に問い合わせてください。
長谷川 誠 教授
高温に挑む 軽量耐熱材料の強度および環境遮蔽に関する研究
参加学生 募集中
教員メールアドレス ""を"@"に hasegawa-makoto-zyynu.ac.jp
定員 各学年1名(3年は募集無し)
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テーマ概要 ① TiAl系合金の熱処理による組織制御とその力学特性
高比強度・高温構造材料の候補材としてTiAl系合金が注目されています。近年、ジェットエンジンの低圧タービン部への適用が報告されていますが、未だTiAl系合金の実用化は限定的です。最も注目されているのはラメラ組織を有する(2+)2相TiAl系合金であり、異なる組成や元素の添加、熱処理による力学特性の向上が試みられています。近年、ラメラ界面に相を析出させることによってフルラメラ組織を有するTiAl系合金の破壊靭性を向上させることが出来ると考えられています。しかし、熱処理条件による相の析出状態やラメラ組織の状態は未だ十分に把握されておらず、また、組織と力学特性との対応も系統的に把握できていないのが現状です。ROUTEでは、異なる組成のTiAl系合金を対象に熱処理により組織制御を行うとともに、常温での3点曲げ試験による強度評価やシェブロンノッチを導入した3点曲げ試験による破壊靱性の測定を行い、熱処理条件と組織の関係や組織と力学特性の関連について明らかにしていきます。

② 緻密な環境遮蔽コーティングのAD法による創生
 軽量で耐熱性に優れるSiC繊維強化SiCマトリックス (SiC/SiC) 複合材料を航空機エンジンの高圧タービンなどの高温部材として使用するにあたって、環境遮蔽コーティング(EBC)の適用が検討されています。これは、想定される使用環境が高温の燃焼環境下であり、酸素や水蒸気が含まれることでSiCにおける酸化物や水酸化物の揮散によってSiCの減肉が生じるためです。ただし、一般的なEBCは大気プラズマ溶射法により成膜されているため、形成された層は全てポーラスとなっており、酸素や水蒸気などがボイドを通過して複合材料が酸化するのが問題となっています。そこで、我々は粒子を基材に常温にて衝突させて成膜するエアロゾルデポジション(AD)法に注目しています。ROUTEでは,EBCの構成材料であるムライトにおけるAD法での成膜技術と組織および従来の結合層であるSiや近年新たに提案された結合層である-SiAlONを対象にAD法にてムライトを成膜して、大気熱曝露が成膜した試料の組織に与える影響について実験的に検討します。
履修済みであることが望ましい科目 材料学入門、材料力学、機械加工実習(履修する予定で構いません。)
必要スキル 特に無し
廣澤渉一 教授
アルミニウムの高剛性化を図る合金設計および熱処理方案の構築
参加学生 募集中
教員メールアドレス ""を"@"に hirosawaynu.ac.jp
定員 各学年1名(3年は募集無し)
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テーマ概要 自動車車体の軽量化のためには、従来の鉄系材料に代わってアルミニウム合金を適用することが有効である。しかしながら、アルミニウム合金は軽量、高比強度でありながら剛性が低いという問題があり、これがサスペンションやブレーキキャリパーなどの変形が許されない部品、すなわち剛性設計が支配的な部品への適用を妨げている。一般に、単に剛性を向上させるだけであれば、部品サイズや形状を変更すればよいが、これらの部品は限られたスペースに収めなければならず、現状の弾性定数のままではアルミニウム合金に材料置換するのは困難なことが多い。したがって、もし高剛性なアルミニウム合金を開発できれば、自動車部品のみならず多くの構造部材にも適用でき、アルミニウム素材のさらなる需要拡大にもつながるものと期待される。
本研究室では自動車メーカーと共同研究を実施し、アルミニウムに亜鉛や銅、銀、リチウムなどを添加して時効処理を施すことで、アルミニウムのヤング率や剛性率が1割以上向上することを見出した。 例えば、Al-20mass%Zn-4mass%Cu合金(比重3.25gcm-3)を373-443Kで時効処理すると、時効時間の増加に伴って弾性定数が増加し、ヤング率でE=65→71GPa、剛性率でG=24→26.5GPaの剛性向上が確認された。これはCu4ZnやCuAl2などの析出物が形成するためであり、その体積率Vfと両弾性定数の間には、時効温度に依らずE=0.0169Vf2-0.0305Vf+65.3、G=0.0063Vf2+0.0041Vf+24.0の関係があることを初めて明らかにした。そのため、この弾性定数の体積率依存性を表す式を用いれば、所望の弾性定数を有する新規アルミニウム合金を開発することも可能となる。本研究では、これまでに得られたAl-Zn-Cu、Al-Zn-Ag、Al-Cu-Ag合金の剛性向上に関する知見を活かして、さらに組成や時効処理条件を最適化することで、最終的にE=80GPa、G=30GPaを大きく超える合金を開発することを目的とする。
履修済みであることが望ましい科目 熱力学、金属組織学・演習I(ただし、新2年生は来年履修すればOKです)
必要スキル 特になし
その他 他大学の教員や学生、企業の研究者と議論する機会を設ける予定です。世の中の役に立つ材料を創製し、ものつくりを通してぜひ自分の世界や能力を広げて下さい。
前野 智美 准教授
鋼板およびアルミニウム合金のホットスタンピングに関する研究など
参加学生 募集中
教員メールアドレス ""を"@"に maeno-tomoyoshi-yfynu.ac.jp
定員 各学年1名
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テーマ概要 ① アルミニウム合金の温間プレス成形における摩擦に関する研究
自動車では環境保護を目的に電動化が進んでいます.電動化においてはバッテリー積載のため,自動車の軽量化が重要となります.比強度の高い高強度アルミニウム合金の車体への採用が注目されていますが成形性が低い問題があります.本研究室では,加熱条件を限定することによって,温間・熱間プレス成形後でも強度低下が生じない,もしくは人工時効のみで強度が向上するアルミニウム合金のホットスタンピング方法を開発しています.アルミニウム合金は金型に焼付きやすく,特に温間などでは厳しくなります.本プロセスの摩擦や焼付きの温度特性について調査します.
② ダイクエンチによってオースフォームされた鋼の曲げ疲労もしくは靭性評価に関する研究
鋼板のホットスタンピングにおいて,比較的大きなひずみを与えてからダイクエンチを行うとオースフォームによって,通常のダイクエンチよりも高い硬さを得ることができます.ダイクエンチによってオースフォームされた材料の疲労特性もしくは靭性について調査します.
③ チタン合金のための通電加熱プレスブレーキの開発
金属に電流を流してジュール発熱させプレス成形をする通電加熱ホットスタンピングが開発されています.これは鋼板だけでなく冷間成形性の低いチタン合金にも適しています.チタン合金の通電加熱プレスはすでに実用部品に応用され,利用されています.この方法を曲げ成形をするプレスブレーキに応用し部分通電加熱プレスブレーキを開発します.
履修済みであることが望ましい科目 特になし
その他 治具,機器を設計製作をすることがあるので設計に興味があると良い
向井剛輝 教授
コロイド型量子ドットを用いる高効率量子ドット超格子太陽電池の研究
参加学生 募集中
教員メールアドレス ""を"@"に mukai-kohki-cvynu.ac.jp
定員 各学年1名
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テーマ概要 本研究室では、70%以上のエネルギー変換効率が理論予測されている量子ドット超格子太陽電池を、コロイド型量子ドットで実現する研究を行っています(下図)。量子ドット超格子とは、高均一な量子ドットを3次元的に最密充填した構造です。また、コロイド型量子ドットとは、フラスコ中で化学合成によって作製する直径5nm程度の半導体微結晶のことです。これまで精力的に研究されてきた、エピタキシャル型量子ドットを用いた超格子の製造方法は、結晶の無転位化と量子ドットの均一化が限界に達しており、ブレークスルーが求められています。我々はこれまで、コロイド型量子ドットを溶媒中でテンプレート上に沈降させて3次元配列させ、量子ドット超格子を作製する技術を研究してきました。現在、実際に良好な量子ドット超格子が出来つつあります。ROUTEでは、このコロイド型量子ドット超格子を用いて、実際に太陽電池を試作する研究を手伝ってくれる人を募集します。グローブボックス中での太陽電池の試作や、最適構造を設計するための理論計算などを手伝ってもらう見込みです。
履修済みであることが望ましい科目 特になし
必要スキル 特になし
その他 現時点で関連分野の知識を全く持っていなくても、学んでいく意欲さえあれば大丈夫です。積極的にやる気のある人を募集します。
中津川 博 准教授
熱電素子を付与した金属屋根の温度差発電の検討とその性能評価
参加学生 募集中
教員メールアドレス ""を"@"に nakaynu.ac.jp
定員 各学年1名
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テーマ概要 異種金属や半導体セラミックスなどのp型材料とn型材料を直列に結合した素子を熱電素子と云います。熱電素子は、熱を電気に直接変換するゼーベック効果と電流を流して一方向に冷却/加熱するペルチェ効果を特徴とします。熱電素子の魅力は、構造が単純で小型軽量、機械的な駆動部分が無く静謐であり、出力電流密度が大きいという利点が挙げられ、石油・石炭・ガスなどの一次エネルギーの内、環境に放出されている66%の廃熱を回収する技術として注目を集めています。特に、廃熱の多くは40~200℃の熱エネルギーであり、現状の技術では再利用困難とされ、廃棄されているエネルギーを熱電素子で電気に変換し廃熱の一部を再利用する技術は、持続可能社会を構築する上で鍵になると考えられます。ROUTEの研究では、熱電素子を付与した金属屋根を用いて、実際に、室内外の温度差から熱電発電し、その性能評価の研究に参画します。
履修済みであることが望ましい科目 固体電子論, 統計物理学, 電磁物性
必要スキル 座学・学生実験で身に付けた技術・知識のみで十分です。
大竹 充 准教授
エネルギーに関わる磁性材料の形成技術および評価に関する研究
参加学生 募集中
教員メールアドレス ""を"@"に ohtake-mitsuru-ytynu.ac.jp
定員 各学年1名(3年は募集無し)
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テーマ概要 ① Society 5.0時代のキープロダクトとなる
電源自立型ワイヤレスIoTセンサを実現させる磁歪式振動発電デバイスに関する研究
振動発電デバイスを搭載したワイヤレスIoTデバイスの適用可能範囲は多種多様であり、普及による産業的および社会的波及効果は大きい。例えば、工場の微小振動を伴う機器の温度等のオンライン監視、リモコンの電池フリー化、トンネル内壁や橋などの構造物の異常応力検知による事故防止、大雨や地震などに伴う土砂の微小移動検知による災害発生の予兆通知、養殖漁業における波力駆動型振動発電とセンサを活用した生育環境や育成状況の自動監視、などが可能となる。本研究では、磁歪式振動発電に適する磁性材料の開発、デバイスの設計と試作、もしくは、デバイスに適用可能なめっき法もしくはアークプラズマ蒸着法による厚膜材料形成技術の構築を行う。
② 次世代電動モビリティ普及のために、モータの高効率化を可能とさせる
低損失エネルギー変換材料に関する研究
地球環境保全のために自動車をはじめとするモビリティの電動化が進められており、モータの磁気コアで生じるエネルギー損失の低減が求められている。本研究では、高効率電磁変換特性(省エネルギー)と耐環境性能(低振動、低騒音)を併せ持つアモルファスFe-Bもしくは結晶Fe-Al系合金モータ用磁気コア材料の開発を行う。
③ 情報機器の低消費電力化からモバイル端末の充電頻度低減まで可能とさせる
電子スピンを利用したメモリ材料に関する研究
現在、メモリには半導体の揮発性メモリ(情報維持のために電力が必要)が用いられているが、磁性体を用い、電子の電荷ではなく、電子スピンを活用した不揮発性メモリ(情報維持のための電力が不要)に置き換えることができれば、モバイル端末などの超低消費電力化を実現させることができる。本研究では、スピン注入型磁気抵抗メモリの記録層に適用可能な準安定Mn系合金の材料形成技術に関する研究を行う。
履修済みであることが望ましい科目 「基礎結晶学」を履修中、もしくは、履修済みであることが望ましいが、必須ではない。
必要スキル モノづくりに興味があること
梅澤 修 教授
Fe-Ni合金マルテンサイト組織の形成と結晶学
参加学生 募集中
教員メールアドレス ""を"@"に umezawa-osamu-fvynu.ac.jp
定員 各学年1名(3年は募集無し)
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テーマ概要 LNG低温用鋼として用いられる9Ni鋼やマルエージング鋼の基本組成である18Ni鋼では、オーステナイト域温度から焼入れにより典型的なラスマルテンサイト組織を形成する。しかしながら、冷却過程や焼戻し過程において残留オーステナイトあるいはオーステナイト析出をともなう。
一方、隕鉄(隕石の1種)はFe-Ni系であり、Kamacite(フェライト)とTaenite(オーステナイト)からなる粗大Widmanstatten組織を呈する。
これらは、冷却速度が大および小であることにともない、フェライト(BCC)とマルテンサイト(BCT)という結晶構造にわずかな違いがあるが、それぞれオーステナイト(FCC)との2相組織には互いに特定の結晶学的対応関係を有する。
本研究は、Fe-Ni合金における2相組織の形成過程と組織形態、2相間の結晶学的関係について検討する。
履修済みであることが望ましい科目 基礎結晶学
田中良巳 准教授
ソフトマテリアルの観点から見る樹木の形と変形
参加学生 募集中
教員メールアドレス ""を"@"に tanaka-yoshimi-vmynu.ac.jp
定員 各学年1名
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テーマ概要 樹木,とくに,枝葉の部分の振動モードの解析をするとともに,各部位の粘弾性測定をおこない,振動減衰の機構を実験的に明らかにする.
研究の学問的背景は以下の通りである.木のデザイン(外部形態および組織)は,その出現以来数億年にわたる進化の産物であり,自重を支える力学構造としても,また,水分や養分を個体全体に配分する輸送系としても,理にかなったものである。特に,枝は木の形に地表に沿う方向への広がりを与え,それから発生する葉たちが全体として効率的に光を受けることを可能とする。 一方で,こうした枝葉の有り様は,雨・風・雪などによる余剰の力学的負荷を枝自身や幹に強いることになる。各個体の非常に長い寿命を考慮するならば,木のデザインにはこうした長期にわたる力学的擾乱を上手に受け流すことで,疲労破壊による倒壊等の致命的な事象を回避する秘訣が備わっている事は確かであろう。
こうした木のデザインの力学的意義を,従来の関連研究におけるような構造力学的視点に加え,「枝構造のネットワーク解析」,「枝ごとの振動モードの違いとその相互作用」,「粘弾性体としての葉部の粘弾性特性」をキーワードに探求する.
履修済みであることが望ましい科目 大学1年生で習う物理と数学.とくに力学と微積分・線形代数.
必要スキル パソコンの操作になれていることが望ましいが,必要なスキルは始動する
中尾 航 教授
常温型自己治癒機能の速度論解析
参加学生 募集中
教員メールアドレス ""を"@"に nakao-wataru-hyynu.ac.jp
定員 各学年1名(3年は募集無し)
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テーマ概要 水を用いて自己治癒する材料を作製し,機能の評価を行う.

セラミックスは素材劣化が少なく, 耐薬品性に優れるといった特徴がある反面, 靭性が低く割れやすいという欠点があり, 便器などの陶器部材に傷が入ると容易に破壊に至ります. ユーザでも施工が可能な常温での自己治癒が可能になれば, 耐久性が向上し, 巨大な市場にイノベーションをもたらすことが可能です. それだけではなく, これまで応用できなかった部材に用いることが可能になり, 骨折を治すことができる革新的な生体材料や, 自動車でいえば車体自体にすら用いることができるようになると期待できます.
これまでの研究では,セメントの水和反応を用いて常温での自己治癒機能の発現機構を解析してきました.その中で速度論の観点の必要性が見えてきました. 材料の強度回復が生じるには,欠陥の少ない生成物が生じる必要があります.高温では,反応速度が極めて早いため,正反応により生じた濃度ムラが,逆反応により速やかに解消される.しかし,常温では反応速度が遅く,濃度ムラを保持したまま次の反応が進み,強度欠陥につながります.
速度論の観点を導入し,より詳細にモデル化することで,これらの競合関係のバランスをとるという,自己治癒材料の新たな設計指針の構築が可能となります.


履修済みであることが望ましい科目 高校化学・材料学入門
必要スキル 特にありません.